回遊の人生楽笑ブログ

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甲斐くんと林山。その他多数 32

深夜1時

 

「林山ぁ・・・悪いんだけどさぁ、ちょっと店に寄って行かねぇか?忘れ物した。」

 

・・・面倒くさい。

 

なんで行かなきゃいけないんだよ・・・1人で行けよ・・・。

 

・・・ったく・・・うーん!!

 

葛藤を繰り返した結果

 

「別にいいよ。」

 

そう言い、2人で『多良福』に向かうことになった。

 

・・・なんか気まずい。

 

何年も職場以外で会わなかったからさ、話すこともないし・・・気まずい。

 

早く店に着いてくれ。

 

そう考えていると、店に到着。

 

「俺ちょっとトイレ行ってくる。」

 

店に着くと我慢していたトイレに向かうことにした。

 

・・・

 

・・・ふぅ。

 

トイレに座り、どれくらい時間がたっただろうか。

 

 

『キャァァァァァ!!・・・ヒャァァァァァァ!!』

 

突然女性のような甲高い声が聞こえてきた。

 

店には甲斐くんしかいない・・・はず。

 

俺は慌ててトイレを出た。

 

誰もいない。

 

・・・甲斐くんもいない。

 

 

どういうこと?

 

 

『・・・ベチャ。』

 

今度は気持ち悪い音。

 

ネチョネチョした感じの音。

 

 

どういうこと?

 

 

「林山・・・トイレから出てたのか?」

 

 

・・・はっ!!

 

振り向くと甲斐くんがいた。

 

「いつからいた?」

 

「はぁ?最初からいたよ。」

 

「何かさぁ・・・女性かな?甲高い声聞こえなかった?」

 

「知らねぇな。」

 

「じゃあ・・・ネチョネチョした音は?」

 

「ネチョネチョした音ってどんな音だよ!!」

 

・・・どういうこと?

 

「林山ぁ・・・どうしたんだよ?」

 

「確かに聞こえたんだよ!!甲高い声とネチョネチョした音!!」

 

「・・・お前疲れてるんだよ。大丈夫か?」

 

・・・どういうこと?

 

えっと・・・ちょ・・・怖い。

 

動揺する俺林山35歳。

 

甲斐くんには聞こえてないの?

 

もしかして・・・。

 

「林山ぁ・・・何?幽霊とか言いたいの?気になるなら中見ていくか?」

 

「・・・・・・うん。」

 

俺と甲斐くんは奥に向かって歩いていった。