回遊の人生楽笑ブログ

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甲斐くんと林山。その他多数 31

深夜0時30分

 

「林山!!こっちこっち!!」

 

近くのファミレスに行くと甲斐くんが座って待っていた。

 

「甲斐くん1人?」

 

「そうだけど。」

 

「・・・気まずくね?」

 

仕事でほぼ毎日会っている甲斐くん。

 

休みの日に会うのって・・・なんか変な感じ。

 

別に会いたくないとか・・・嫌いとか・・・そういうわけではないのだが・・・何か変な感じ。

 

「たまにはいいだろ?」

 

「・・・別に会って話すこと・・・なくね?・・・しかも休みの日に。」

 

「確かになぁ・・・まぁ座れよ。」

 

わざわざ来たんだし、とりあえず座り、注文を考える俺。

 

「林山よぉ・・・2人で飯食べるのって何年ぶりだよ?」

 

「・・・わかんねぇ。5年以上は来てないと思うけど。」

 

「だよなぁ・・・俺ちょっと誘うのドキドキしたから。」

 

「気持ち悪ぃ。」

 

ボタンで店員さんを呼び、俺はドリンクバーを頼んだ。

 

甲斐くんもなにかしら注文していた。

 

「甲斐くんそういやさぁ・・・『ゲイ人』店閉めるって聞いた?」

 

「そういや言ってたなぁ・・・あの2人もここだけで働くんだろ?」

 

「みたいだなぁ・・・何で辞めるか理由知ってる?」

 

「経営できなくなったんじゃないの?」

 

「・・・違う。人足りないからこっちで働いてくれないか?ってオーナーから頼まれたみたいだな。」

 

「そんなことで店閉めるのか?」

 

「まぁ・・・オーナーと弾にも色々あるんじゃないかな。」

 

この前のことを思い出した。

 

おそらくあの時に弾が

 

『何でも聞くから~。』

 

って言ったから・・・それも原因の1つだろうな。

 

まぁ・・・原因はそれだけではないんだけどね。

 

そんな話をしていると、甲斐くんが注文したごぼうのから揚げが運ばれてきた。

 

「・・・相変わらず好きだなぁ・・・それ。」

 

「俺はこれさえあればいいのさ。」

 

昔からファミレスに行くと甲斐くんは必ずごぼうのから揚げを頼むのだ。

 

「ところで林山ぁ・・・最近どうよ?」

 

ごぼうのから揚げにタルタルソースをつけながら話しかける甲斐くん。

 

「どうって・・・普通。」

 

「そうか・・・。」

 

言えないなぁ・・・正社員になるって話。

 

・・・もしかして知ってる?

 

だから今日俺をファミレスに呼んだのか?

 

「甲斐くんはどうよ?」

 

話題を変えようと思い、俺は甲斐くんに話をふった。

 

「別に・・・。」

 

「お前は女王様か!!」

 

「・・・同じことを俺も昔弾に言った気がする。」

 

「・・・ハハハ。」

 

・・・

 

・・・

 

どれくらい時間が経過しただろうか。

 

甲斐くんが携帯をチラチラ見ている。

 

時間を気にしているのか?

 

そう考えていると、甲斐くんが口を開く。

 

ごぼうのから揚げも食べたし、そろそろ出ますか?」

 

俺たちはファミレスを後にした。