回遊の人生楽笑ブログ

クスクス笑って頂ければ幸いです。

『多良福』な人々 5

漢の葛藤

 

洗濯物語から数日後、漢がおすすめを聞きにきた。

 

「林山さん。おはようございます。」

 

「おはよう。今日のおすすめは・・・。」

 

「林山さん。ちょっといいですか?」

 

ん?

 

どうした?

 

「どうした?」

 

「この前、戸田さんにタメ口聞いたらムカつくって・・・。」

 

あぁ・・・あれね・・・一応覚えてますよ。

 

「ドンマイだね。そういうこともあるよ。」

 

「はぁ・・・僕戸田さんに嫌われたんですかね?」

 

「そこまで考えないでいいと思うけど・・・。」

 

「戸田さん・・・戸田・・・さん。」

 

こいつ・・・前からちょっと戸田に気があったからな・・・。

 

・・・ちょっと漢の話・・・聞いておこうか。

 

「戸田のことが気になるのか?」

 

「はい。気になります。あわよくば・・・。」

 

よしよし。

 

素直でいい子だ。

 

まったく・・・順調だねぇ。

 

「戸田さん・・・あんなに話盛り上がってたのに。」

 

「話って洗濯物の話でしょ?普通さぁ、趣味とかの話で盛り上がると思うんだけど・・・。」

 

「戸田さんからしたら僕は豚ですか?」

 

・・・俺の話聞いてねぇ。

 

「まぁ・・・僕なんて豚みたいなもんですけど・・・だけど・・・」

 

・・・なんか面倒くさくなってきた。

 

「・・・お前おすすめ聞きにきたんじゃないの?」

 

「・・・はっ!!はい!!そうでした。」

 

「今日のおすすめは・・・マグロかな。」

 

「マグロ・・・豚じゃなくて・・・マグロがいいんですか?」

 

・・・はぁ?

 

「マグロみたいに横たわっていた方がいいんですか?」

 

こいつ何言ってるの?

 

「戸田さんがそれでいいなら・・・。」

 

「ちょいちょい!!戸田は関係ないぞ!!」

 

「僕・・マグロになります!!」

 

あらぁ・・・。

 

また変な感じになってしまったね。

 

マグロになるって・・・どうするの?

 

横になってピチピチしてるのかなぁ?

 

・・・

 

・・・

 

ちょっと面白そうではないか。

 

「林山さん?なんかニヤニヤしてません・・・?」

 

・・・

 

・・・おっと。

 

俺としたことが・・・顔に出てしまったようだ。

 

マグロか・・・ちょっと楽しみだな。

 

今後どうしようか・・・フフフ・・・楽しみだな。