回遊の人生楽笑ブログ

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甲斐くんと林山。その他多数 13

何もかも唐突すぎて・・・

 

今回の話の発端は朝礼でのオーナーの一言から始まった。

 

「今週末からイベントを始める。」

 

・・・ほぉ。

 

「従業員にお客さんの前で出し物をしてもらうことにした。」

 

・・・ほぉ。

 

「今週末はそうだな・・・お前ら3人で何かやれ。」

 

指名された林山、甲斐くん、戸田。

 

・・・んな無茶な。

 

無茶ぶり、投げやり、唐突・・・色んな言葉が思い浮かんだ。

 

結局最後に出てきたのは・・・オーナーのバカ野郎という言葉と思いだ。

 

「・・・あのぉ、突然すぎませんか?」

 

当然の質問をする俺。

 

突然何か出し物しろと言われて・・・皆さんは何かできます?

 

「あと5日あるから何か考えろ。」

 

・・・なるほど。

 

「豚。ちょっといいですか?」

 

・・・

 

・・・ん?

 

豚?

 

俺含め、周りの従業員が豚発言にハッとした。

 

声のする方を見てみると・・・弾だ。

 

弾が豚って。

 

オーナーに対して豚って。

 

「弾くん。今は仕事中だ。プライベートを持ち込むな。」

 

プライベートでは豚なんだ。

 

豚でいいんだ。

 

「出し物って例えば何をすればいいのでしょうか?さすがに唐突すぎて3人がかわいそうです。」

 

まるで豚発言が無かったかのように話を進める弾。

 

「お客さんにいかに来てもらうかでなく、いかに帰ってもらうか・・・それがうちのモットーだ。」

 

話を進めるオーナー・・・いや、豚。

 

「うちお店に来てもらい、おいしい料理をたらふく食べてもらう。」

 

ふむふむ。

 

「そしてお腹を満たしてもらう。それだけでなく、私・・・いや、豚は心も満たしてもらいたいと考えたのだ。」

 

・・・自分で豚って言ったよ。

 

しかも1度丁寧な訂正を入れた後にね。

 

「接客だけでなく、何か楽しい催し物をして、記憶に残る1日にして帰ってもらいたい。だから従業員に出し物をしてもらう。」

 

「だから豚・・・」

 

弾が口を開けるたびにこの場に緊張が走る。

 

弾はオーナーを豚呼ばわりするの抵抗ないんだろうな。

 

「・・・今は仕事中だ。プライベートを持ち込むな。」

 

オーナーと休日に遊んでみたい。

 

どんなプライベートなのか興味がある。

 

「君たち自身で出し物は考えてほしい。何でもいいよ。」

 

そう言うとオーナーは帰っていった。

 

「色々唐突で・・・俺・・・整理できないよ林山ぁ。」

 

隣で甲斐くんがぼやいている。

 

甲斐くん・・・心配するな。

 

俺も全く今の現状を整理できていない。

 

「林山ぁ・・・オーナーって豚なのか?」

 

率直な意見を俺にぶつける甲斐くん。

 

「・・・弾に聞いてくれ。」

 

これしか言えなかった。

 

「林山ぁ・・・あと出し物って何だよ・・・」

 

「・・・弾に聞いてくれ。」

 

「林山ぁ、これは弾に聞いてもわからないよぉ・・・。」

 

・・・確かに。

 

参ったな・・・どうすればいいのだ。

 

出し物する日まであと・・・5日。

 

・・・さすがに無茶ぶりすぎないか?