回遊の人生楽笑ブログ

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甲斐くんと林山。その他多数 6

助けろよ!!その2

 

僕がここ『多良福』で働きだしておよそ1週間が過ぎようとしていた。

 

えっ!?

 

僕が誰だって?

 

弾だよ。

 

語り手がサンダーだけだと思わないでね。

 

僕だっているからね。

 

「よぉ!!弾!!もう仕事慣れたか?」

 

話しかけてきたのは甲斐くん。

 

ロッカールームでたまたま出くわした。

 

「お前ホールで働いているんだろ?どう?」

 

「どうって言われても・・・別に・・・。」

 

「お前は冷めてるなぁ・・・俺冷えて風邪引きそうだ。」

 

あぁ・・・そうですか。

 

・・・勝手にどうぞ。

 

「なぁなぁ弾。この前俺の相方にした質問していい?」

 

「甲斐くんの・・・相方?」

 

「林山だよ。」

 

サンダーか。

 

「あぁ・・・いいよ。」

 

「川で溺れている少年がいたらどうする?」

 

「これから始まるであろうドタバタ劇を見届ける。」

 

「路上で老人が倒れていたらどうする?」

 

「あらぁ・・・って。」

 

「仲のいい女友達が彼氏と喧嘩して泣いていたら?」

 

「とりあえず・・・写メ撮るかな。それで後々1人でお酒飲む時の肴にする。」

 

「おぉ・・・直観なんだが・・・お前とはこれから長い付き合いになりそうだよ。」

 

「そう?よろしくね。仲良くしてください。先輩。」

 

「弾。1つ聞いてもいいか?」

 

「なんだい?」

 

「語り手になる人物って道徳心がないやつばかりなのはなぜだ?」

 

・・・はぁ?

 

「はぁ?」

 

声に出てしまった。

 

「いや・・・なんでもない。それじゃな。」

 

そう言うと甲斐くんは調理場に入り、仕事をはじめだした。

 

・・・サンダーはどう答えたんだろう?