回遊の人生楽笑ブログ

クスクス笑って頂ければ幸いです。

甲斐くんと林山、たまに戸田。激闘編 16

ウェヘッヘッ

 

「ピッタリ声…重なったな?」

 

「・・・そうだな。」

 

嫌な空気だ・・・何回この空気を味わえば今日という日は終わるのか・・・。

 

「どした?何かあったのか?」

 

何もなかったかのように戸田が話しかけてきた。

 

「戸田・・・ちょっと来い!!」

 

甲斐くんが戸田を呼ぶ。

 

俺に隠れて作戦会議中・・・。

 

 

 

 

数分後

 

「・・・シーザー後藤?だっけ?」

 

何もなかったかのように続けだした2人。

 

 

 

・・・

 

 

・・・

 

いやいやいや・・・さすがに・・・さすがにね。

 

終わりでよくないか?

 

戸田がセリフ飛ばしたということで終わりでよくいか?

 

・・・まじか。

 

本当にまだ続けてるよ・・・。

 

・・・聞く?

 

・・・止める?

 

皆さんはどっちがいいですか?

 

そんな心の中で会話をしている間にも2人は何もなかったかのように続ける。

 

「シーザー玉井?」

 

「ニアピン!!」

 

もう・・・全く聞く気がない。

 

呆然と2人を見てるだけ。

 

「チャンプルー鈴木!!」

 

「誰だよそれ!!」

 

 

 

・・・

 

・・・どうやら終わった?

 

最後の言葉を言い終えたかな?

 

お疲れさん・・・甲斐くん、戸田、そして俺。

 

長かった・・・。

 

「ごめんごめん間違えた!!あっちだ・・・あのぉ・・・ダサい人。」

 

・・・

 

・・・まだ話してる?

 

昨日は『誰だよそれ!!』で終わってたと思うのだが・・・。

 

「そうそう・・・ダサい人だよ!!甲斐くん、大きな声で言って!!」

 

「えっと・・・インパクト林山だ!!」

 

・・・

 

・・・そうそう・・・ダサい人。

 

インパクト林山ね。

 

・・・えっ!?

 

「えっ!?」

 

言葉に出ていた。

 

「はい!!せいかーい!!」

 

はぁ!?

 

何言ってるの?ちょっと・・・パニックです。

 

「戸田ぁ・・・似てねぇよ!!インパクトの真似だったらこうだろ?・・・」

 

2人で俺のことバカにしているのは何となくわかる。

 

ただ・・・何で俺が・・・劇団バカの台本に入っているの?

 

何これ・・・アドリブ?

 

「林山ぁ、驚いたか?」

 

ニヤニヤしながらこっちに来る甲斐くん。

 

「実はなぁ・・・昨日仕事終わりに社員が『林山来なかったか?来てくれって頼んでいたんだが・・・。』って言ってたから・・・なぁ戸田?」

 

「そうそう。もしかしたら来てて、俺らの話聞いてたんじゃないかって。」

 

続ける戸田。

 

「それで2人で急遽最後付け足したんだよ。なぁ甲斐くん?」

 

・・・ははは。

 

「『性別はあてようよ。』と仕事中だぜ?のボケに気付かないってところで俺は気付いた・・・こいつ昨日いたなって。昨日いて俺らの話聞いてたなって。」

 

・・・あはは。

 

「・・・あはは。」

 

言葉に出ていた。

 

「林山ぁ・・・『似て・・・』ってなんだよぉ!!噛むとかそういうレベルじゃないぜ?」

 

言葉を発しながらニヤニヤする甲斐くん。

 

「どうだぁ?びっくりしただろ?」

 

戸田もニヤニヤしている。

 

「はしゃぐんじゃないよこのばか戸田!!お前ガチでセリフ飛ばしたくせに!!」

 

あれは・・・やっぱりガチか。

 

「まぁいいじゃないか・・・ウェヘッヘッ。」

 

「戸田戸田・・・ウェヘッヘッ。」

 

楽しそうな2人を眺めるだけの時間が長く感じた。

 

まんまと騙された俺林山35歳であった。