甲斐くんと林山。その他多数 5
林山ですけど?
どうも、林山です。
今日は暇なので甲斐くんと戸田が休みなのです。
まぁ~仕事がはかどる。
こんな日が続けばいいのに・・・まぁ無理か。
「お疲れ様です。」
ん?
このお店に敬語なんて使うやついたかな?
「お疲れ様です。ここで働かせてもらうことになりました漢です。」
まぁ・・・礼儀正しいこと。
わざわざ厨房に挨拶に来るなんて。
「漢さん。こちらこそよろしくお願いします。」
ちゃんと俺も挨拶しないとな。
「いえいえ、こちらこそよろしくお願いします。あのぉ・・・失礼ですが、お名前をお聞きしてよろしいですか?」
・・・
この野郎・・・まだ覚えてねぇのかよ・・・俺の名前。
「えっと・・・林山です。」
「林山さんですね。はじめまして、漢といいます。」
ムカついてきた。
「以前『ゲイ人』にも客として行ったことあるんですけど?」
「・・・すいません。記憶に・・・」
「ですよね!!」
ちくしょう!!
悔しいからあえて食い気味で答えてやった。
「そのぉ・・・林・・・岡さん・・・。」
「林山ですけど?」
「失礼しました。林山さんはいつ頃『ゲイ人』に?」
「・・・かれこれ1か月くらい前だったと。」
「林田さんがご来店した時、僕いました?」
「林山です。店に行ったらあなたが接客してくれましたよ。」
「あぁ・・・そうでしたか・・・もしよろしければ、またいらしてください。木林さん。」
「林山です。」
何でこいつは俺の名前を覚えないのだ?
「そういえば・・・林マウンテンさんはここで何年くらい働いているのですか?」
・・・なるほどね。
こいつわざとだな。
「林マウンテンじゃなく、林山です。僕がハーフにでも見えました?純粋な日本人なんです。10年くらいここで働かせてもらってますよ。」
「10年ですか・・・長いですねぇ。10年も働いていたら周りの人たちから信用されているのではないですか?」
「他のアルバイトさんに比べたら多少は信用されてるかもしれないですね。」
「さすがスプラッシュマウンテンさん。」
「そんな苗字あるか!!誰がアトラクションやねん!!」
関西弁になってしまった。
「すいません。つい・・・」
そう答えた漢・・・下向いて笑ってやがる。
「とにかく・・・これからよろしくお願いします。漢さん。」
「はい。よろしくお願いします。では失礼します・・・林谷さん。」
「林山ですけど?」
そう言うと満足げな顔で漢は仕事に戻った。
・・・面倒くさいやつ増えたなぁ・・・。