回遊の人生楽笑ブログ

クスクス笑って頂ければ幸いです。

甲斐くんと林山、たまに戸田。運命交錯編 20

メンタルの強さ

 

「林山くん。もうそろそろじゃないか。」

 

・・・急すぎて意味がわかりません。

 

どうしたのかな?

 

「どうした?」

 

「どうしたって・・・私が市長になる話だよ。前からしてるだろ?」

 

面倒くさい。

 

こんな時は無視をするのさ。

 

・・・

 

・・・

 

「いやぁ、ここまで長かった。活動期間約10年、念願の市長まであと少しだ。そうだろ?」

 

・・・

 

・・・

 

俺だっていつでも話に付き合ってやるお人好しじゃないぜ。

 

絶対に無視を貫いてやる!!

 

「・・・何だい?林山くん。感極まって言葉も出ないのかい?」

 

・・・

 

・・・

 

「君も私の下でよく働いてくれたからねぇ。感謝してるよ。」

 

・・・

 

・・・

 

「ほら・・・これを見たまえ。」

 

新聞を俺に見せる。

 

「ここだよ・・・ほら・・・なっ?」

 

指さされた場所を確認する。

 

・・・プロ野球日本シリーズ開幕。

 

全く関係ない。

 

ただ・・・ムズムズする。

 

我慢するけど。

 

「私が市長になったら・・・とりあえず・・・どうしようかな。」

 

・・・

 

・・・

 

リア充税でも取ろうかな。」

 

・・・

 

・・・

 

「そして・・・老人税導入。」

 

・・・

 

・・・

 

「それと毎週土日はカーニバルだな。」

 

・・・

 

・・・

 

くっ・・・ムズムズする。

 

リオのカーニバルならぬ、土佐のカーニバル。」

 

・・・

 

・・・

 

「いやぁ・・・選挙が楽しみだ。」

 

・・・

 

・・・

 

「ちなみに私は投票行ったことないけど。」

 

・・・

 

・・・ぬぉ!!

 

「市長か・・・いい響きだ。林山くん、君は市長の秘書だ。悪くないだろ?」

 

・・・

 

・・・

 

「はやく選挙にならないものか。」

 

・・・

 

・・・

 

「ちなみに私は投票・・・。」

 

「行ったことないんだろ!?お前メンタル強ぇな!!どれだけ無視をすり抜けるんだよ!!」

 

ちくしょう・・・我慢できなかった。

 

「林山くん。これくらいへっちゃらさ。」

 

「こんなどうでもいい妄想話・・・無視されてるなら早めに終われよな!!」

 

「林山くん。それは僕の勝手でしょ?」

 

「その『林山くん』っての辞めろ。それだけでムカつく!!」

 

ニヤニヤしながらこちらを見ている甲斐くん。

 

「今度は・・・宇宙飛行士になる予定だから。よろしく!!」

 

そんなこと公表するな!!

 

 

 

このような贅沢な時間の過ごし方をするおっさん2人。

 

共に30過ぎたフリーター。

 

皆さんは実のある会話をしてください。