甲斐くんと林山。その他多数 22
漫才『結婚』
※この話だけ、会話の前に誰が話しているかを書き込んでいます。
3人:はいどーもー。
甲斐:左から順番に甲斐です。
林山:林山です。
戸田:とーだだよ。
3人揃って多良福でーす。
ようこそいらっしゃい。
林山:名前だけでも憶えて帰ってくださいねぇってことで。
甲斐:そんなことより早く漫才しよーぜ。やりたくてしょーがねぇんだよ。
林山:まぁ甲斐くん待てって。とりあえず挨拶だろ?社会人は挨拶しなきゃ。
林山:僕たちね、3人ともどこにでもいるフリーターなんですよ。それが何か縁があってこのような場所に立って漫才するなんてね。
戸田:林山ぁ、話長ぇよ。はやく・・・
林山:パシッ(戸田を殴る)
戸田:・・・えっ。
林山:そんなフリーター3人でよく話してたんですけど・・・結婚したいなぁって。
甲斐:林山は結婚したいっていっつも言ってるもんなぁ。
林山:そりゃあしたいさ。もういい歳だし、そろそろ身を固めないとな。
戸田:女性経験ないだろ?
林山:パシッ(戸田を殴る)
戸田:えっ・・・また・・・
甲斐:林山結婚したいの?しょーがねぇーなぁ。
林山:相手役してくれるの?
甲斐:相手になってやる。
林山:いや、キモいわ!!女性と結婚したい。
戸田:じゃあ俺が・・・
林山:パシッ(戸田を殴る)
甲斐:わかったわかった。相手役な。どんなシチュエーションがいいわけ?
林山:俺さぁ、どうしてもやりたいのがあるんだ・・・家に帰って来た時に出迎えてくれるシーン。『ただいまぁ』って言ったら『おかえりぃ』ってやつ。
甲斐:はいはいあれね。じゃあ・・・一肌脱ぎますか。
林山:ふぅ・・・今日も疲れたなぁ。
林山:ガチャ・・・ただいまぁ。
戸田:おかえりぃ
林山:パシッ(戸田を殴る)
戸田:えっ・・・ちょっ・・・。
甲斐:もう1回仕切り直しだな。
林山:ただいまぁ
甲斐:うぃーす。遅かったね。
林山:ちょいちょい待って。なんか嫌だわその挨拶。ムカつく。ちゃんとおかえりって言って。
林山:ただいまぁ
甲斐:おかえりぃ。早かったわねぇ。あれ?今日は3時間のシフトの日?
林山:切ない。設定の中では正社員でいさせて。1日3時間しか働かないサラリーマンいるか。
甲斐:てか林山ぁ、サラリリーマンの設定だったの?
林山:そうだけど。
戸田:じゃあカバン持てよ!!
林山:サラリーマンが1番わかりやすいかなぁって。
戸田:・・・無視です?
甲斐:じゃあカバン持てよ!!
林山:そこまでこだわらなくていいだろ?
戸田:ちょっとそれさっき俺が・・・
林山:パシッ(戸田を殴る)
甲斐:サラリーマンの設定ね。時給制のアルバイトじゃないんだな?
林山:そうそう。
甲斐:ちなみに土日休み?
林山:そうだよ。
甲斐:週休2日?
林山:あぁ。
甲斐:1日8時間勤務?
林山:あぁ。
甲斐:休憩は?
林山:いいから早く設定入れよ!!長ぇよ!!大体わかるだろ?
甲斐:林山ぁ・・・どう?なかなか設定に入らないってやつ。
林山:うるせぇよ。ここで確認するな!!
戸田:うるせぇよ。(林山の後に甲斐くんにツッコむ戸田)
甲斐:パシッ(甲斐くんが戸田に近寄り殴る)
戸田:何・・・何が起きてるの?
林山:ふぅ・・・今日も疲れたな。
林山:ただいまぁ。
甲斐:おかえり。今日もお疲れ様だした。
林山:おぉ・・・ただいま。今日はお前1日何してたの?
甲斐:そうね・・・朝起きてあなたを見送って、昼寝して、買い物行って、昼寝して、ゴロゴロしながらワイドショー見て・・・
林山:グーたらしてんな。
甲斐:それもあなたのおかげです。ありがとう。
林山:お・・・おぉ。
戸田:照れんな!!(林山の頭をはたこうとする戸田)
林山:(それを避けて戸田に)パシッ
甲斐:そういえばあなた、今日あなたの知り合いが来てましたよ。
林山:ん?誰?
甲斐:確か・・・戸田って名乗ってたかしら。
林山:戸田・・・あぁ・・・あのフリーターか。ちょっと小汚い感じの。
甲斐:ちょっとじゃないわよ!!すごく汚かったわよ!!
林山:あはは・・・あいつ確か今・・・ホームレスとか言ってたからなぁ・・・。
甲斐:知り合いなの?なんか食べ物ちょうだいって汚い恰好で言ってたわよ。
林山:昔のな。昔の知り合いだよ。この前久々に公園で見かけて話していたからなぁ・・・その時に家のこと言ったかもなぁ。すまんすまん。今は連絡も取ってないし、他人だ。
甲斐:本当に?私すごく怖かったんだからね。何かされるんじゃないかって・・・本当に今は連絡取ってないの?
林山:約束する。取ってない。
甲斐:もう家に来ない?
林山:あぁ・・・段ボールの家見つけ出し俺が火を点けておくさ。
甲斐:あなた・・・素敵。
(見つめ合う甲斐くんと林山)
戸田:ちょっと待てよ!!
戸田:待てって!!
戸田:いいから無視するな!!
戸田:まぁ~愛がない!!
林山:なんだよ戸田・・・いたのか?
戸田:最初からいたよ!!お前らさぁ・・・まぁ~愛がない!!
戸田:俺に対する愛がなさすぎる!!
戸田:俺にもっと愛をくれよ!!
林山:うるせぇよ。
戸田:今までさぁ・・・殴るだけ殴ってさぁ・・・終わり。愛が足りないね!!
甲斐:せっかくのいいムードが台無しだろ?
戸田:おっさん2人が見つめ合って、何がいいムードだよ!!それより愛のあるツッコミくれよ!!
戸田:むっちゃ・・・寂しかった!!
戸田:お2人はいいですよ。会話あって、ボケて、ツッコんで・・・まぁ楽しそうに漫才やってますよ。
戸田:それに比べて俺には・・・まぁ~愛がない!!
甲斐:パシッ(近寄り戸田を殴る)
戸田:痛ぇよ!!頬も心も痛ぇよ!!
林山:戸田・・・落ち着けって。
戸田:なんだよ・・・俺にも愛のあるツッコミくれよ・・・設定の中では家燃やされるしよ・・・。
甲斐:じゃあ戸田が嫁さん役する?
戸田:えっ!?
甲斐:交代してやるよ。林山の嫁さん役。
戸田:俺そういうの無理だから。
甲斐、林山:えぇー!!
戸田:ただ俺の茶々に愛をくれってだけだから。そういう役とかいらない。
林山:お前めんどくせぇ!!
戸田:わかったら早く設定続けろよ。俺が茶々入れるから。
林山:何1人でやる気満々なんだよ。
甲斐:戸田ぁ・・・こんな状態で普通に設定戻れないよぉ・・・どうする林山?
林山:・・・とりあえず戻るか。
林山:ただいまぁ。
甲斐:おかえり。
林山:今日は外回りで疲れた。お風呂沸いてる?
甲斐:・・・ごめんなさい。まだ準備できてないの。
林山:じゃあご飯は?
甲斐:それもまだ・・・。
林山:お前今日1日何してたんだ?
甲斐:戸田の家の段ボール修復しに行ってたの。
戸田:それそれぇ!!愛を感じるよ!!
林山:テンション上げるな!!
甲斐:林山ぁ・・・やってみてどうだった?結婚したいか?
林山:したいねぇ・・・俺・・・愛がほしい。
甲斐:戸田か!!
林山:そういう甲斐くんはどうなんだよ?結婚したくないのか?
甲斐:したいねぇ・・・俺・・・愛がほしい。
林山:もういいよ。ありがとうございました。