甲斐くんと林山。その他多数 18
似た者同士
「林山さん、ちょっといいですか?」
休憩中の俺に弾が話しかけてきた。
「どうした?」
タバコ吸いながら弾に話しかける。
「今日、出勤したらすごい光景を見てしまいまして・・・。」
ほう。
「・・・これがその写真です。」
・・・見てしまったか。
こいつらは何度店の中で一緒に寝れば気が済むのだろうか。
「なぁ、弾。お前・・・ゲイだろ?どう思う?この2人ってやっぱりゲイなのかなぁ?」
「実は僕もそれを林山さんに聞こうと思って・・・本人たちに聞いたことはないんです?」
「甲斐くんに聞いたことあるよ。同じように写メ見せてな。そしたら何て言ったと思う?」
「・・・何て言ったのですか?」
「幻さ・・・って。」
「そんなバカな!!ちゃんと証拠の写真もあるのに?」
熱くなる弾。
「そうなんだよ!!俺も真相知りたかったから何度か聞いたけど全部同じ答えが返ってくるんだよ・・・。」
さらに話を続ける。
「別にゲイならゲイでいいんだけどよぉ・・・隠さないでほしいよな。甲斐くんとなんて10年くらいの付き合いがあるんだぜ?それで隠し事されるってなぁ・・・。」
「林山さん・・・信用されてないんじゃないですか?」
・・・
「僕が聞いて真実話してくれたら・・・ウケるんですけど。」
・・・
・・・やっぱこいつ嫌い。
「なぁ弾。ちょっと今度お前から聞いてみてくれよ。もしかすると俺はゲイじゃないから言いにくいのかもしれないしな。」
「いいんですか?僕が聞いて真実を話してきても・・・いいんですか?」
・・・本当にいい性格してる。
「そうだな・・・俺も真実を知りたい。」
「じゃあ・・・今度聞いてみます。楽しみですね。どういう答えが返ってくるか。」
そう言うと弾は帰っていった。
俺も休憩を終え、仕事場に戻り、甲斐くんにちょっとお願いをする。
そして・・・弾が休憩に入ると同時に・・・甲斐くん・・・いや、悟を休憩室に送り込む。
・・・
・・・
「うわぁぁぁぁぁぁ!!ちょ・・・林山ぁ!!」
弾の悲鳴が聞こえた。
俺は今日1日気持ちよく仕事ができた。