甲斐くんと林山、たまに戸田。運命交錯編 １６

マジっすか！？

「・・・まだ続く感じ？」

「そうっす。まだ続くっす！！」

林山、体育会系男子編。

「・・・今度は何なの？」

「そうっすねぇ・・・しいて言えば体育会系男子っすかねぇ。」

「・・・ちょっとありな気がする。」

「えっ！！マジっすか？自分嬉しいっす！！」

「・・・悪くない。ちなみに何のスポーツしてるの？」

「自分・・・ラグビーしてるっす。」

「・・・ポジションは？」

「クォーターバックっす！！自慢じゃないんすけどぉ・・・俺足めっちゃ速いんすよね。陸上部にも負ける気がしないっつーか、なんつーかそのぉ・・・めっちゃ速いっすよ。」

「やっぱ今までで一番いいよ。悪くない。」

「マジっすか！？」

「ただ・・・しんどいな。」

「しんどいって・・・甲斐くん。俺にキャラはできないのか？」

「無理はよせ。たまにノッてキャラ作ってるくらいがいいと思うよ。」

「そうか。」

「あとな・・・お前がキャラ作ってボケだしたら誰がツッコミするんだ？」

「そうか・・・俺間違ってた。」

「分かってくれたならいいよ。」

「あぁ・・・ツッコミのキャラを作れってことだよな？」

「違うよ。」

「えっ！？じゃあやっぱ・・・。」

「それ以上言うな！！違うから！！」

続ける甲斐くん。

「そういやお前にだってキャラあるじゃねぇか！！今思い出したよ。」

「俺にキャラなんてないよ。ないから作ってるんだろ？」

「いやあったよ！！『ダサい』っていうキャラが。」

・・・

・・・

こいつ真顔で何言ってるの？

「言葉のセンス、着こなすＴシャツのセンス・・・ダサい。」

「俺はダサいと思って言ってないから。センスあると思ってるから。」

「そこも踏まえて林山は全部がダサいよ。」

・・・

・・・

怒ってもいいですよね？

さらに続ける甲斐くん。

「無理にキャラなんて作ってもいつか作り物は崩壊する。ただ、作り物じゃないキャラ・・・そう『個性』だ！！『個性』は永遠にお前の中に存在するんだ。お前のダサさ・・・一生消えることはないキャラさ。」

・・・

・・・

ご満悦な表情を浮かべる甲斐くんに対し、俺林山は一言

「死ね。」

とだけ発し、この場を去っていった。

こうして俺にとって長い１日が幕を閉じた。

キャラなんてもう・・・作らない！！

納得してないが・・・俺はダサいのがキャラらしいので。