甲斐くんと林山、たまに戸田。激闘編 13
嵐の前の静けさ
次の日。
「ちーっす!!」
戸田が来た。
「戸田!!ちーっす!!今日も朝働いてきたのか?」
「あぁ・・・。」
決め台詞を言ったのだと思う。
ただ緊張して聞こえなかった。
「林山・・・ちーっす!!」
「お・・・おぅ。」
気が付くと俺は手が震えていた。
「大丈夫か?体調悪いんじゃねぇの?」
戸田に心配された。
「・・・は・・・ははっ・・・いつも通りだよ。」
「そうか・・・ならいいが。」
・・・
・・・
嵐の前の静けさだ。
誰も話さない。
始まるタイミングを見計らってる。
・・・ん?
戸田がこっち向いてニヤニヤしてる!!
来るのか・・・俺は大きく深呼吸をし、うまく演者になる決意をした。
「甲斐くん俺さぁ・・・最近モノマネにハマってるんだ。」
劇団バカ『モノマネ』初(!?)公演が幕を開けた。