回遊の人生楽笑ブログ

クスクス笑って頂ければ幸いです。

甲斐くんと林山。その他多数 26

フルコースって何だよ!!

 

「弾・・・どうした?なんか気持ち悪ぃぞ。」

 

僕はニヤニヤしていたのかもしれない。

 

あと少しで悟を封印できるのだから・・・無敵になれる。

 

そう確信していた。

 

「林山さん。ちょっと相談がありまして。」

 

「どうした?」

 

休憩中のサンダー・・・いやマイヴィーナス。

 

いつものようにタバコを吸っている。

 

「この前のこと覚えてます?」

 

「この前のこと?・・・忘れたよ。」

 

「甲斐くんと戸田くんの添い寝のことです。」

 

「あっ!!お前聞いたのか?なぁどうなんだよ!?」

 

ほらね・・・食いついてきた。

 

「聞きましたよ。真実を僕は聞きました。」

 

「何て言ってたんだ?あいつら?」

 

「・・・言えません。」

 

「はぁ?教えてくれよぉ!!頼むから。」

 

「条件をのんでくれたら教えます。」

 

「・・・条件・・・とは?」

 

「悟さん登場させるのやめさせてもらえないですか?」

 

「・・・はぁ?それが条件?」

 

「えぇ。それだけ守ってくれたら教えます。」

 

どうだ・・・知りたいだろ?

 

条件をのめ!!

 

さぁ・・・はやくしろ。

 

「それは・・・どういうこと?俺が一緒にいるときに悟をさせなければいいのか?」

 

「そうです。」

 

「他に条件は?」

 

「特にないです。」

 

「・・・わかったよ・・・確かに条件をのんでやる。」

 

ククク・・・これで僕は無敵だぁ!!

 

「条件をのんだんだ。真実は教えてもらう。ただ、1つ気になることがあるのだが・・・俺がいない時勝手に悟になってお前の前に現れたらどうするんだ?」

 

・・・

 

・・・ん?

 

「それは・・・林山さんが『俺のいない時に悟になるなよ!!』って注意すればいいじゃないですか。」

 

「いいか。よく聞け。人の言いなりにならないから俺たちはフリーターだぞ?そんなやつに注意しただけでおとなしくなると思うか?俺がいる時はさせないが、いない時に封印できる・・・かな?」

 

・・・しまった。

 

僕としたことが初歩的なミスをしてしまった。

 

マイヴィーナスに条件を言うのではなく、甲斐くんに言わなければいけなかった。

 

ばらされたくなければ悟をやめろと。

 

そう甲斐くんに言うべきだった。

 

・・・しまった。

 

「・・・俺は確かに条件をのんだ。だから教えろ。真実を・・・さぁ・・・。」

 

どうする・・・俺。

 

冷静に考えろ。

 

真実を林山に伝える・・・甲斐くんが悟になってやってくる。

 

真実を林山に伝えない・・・林山が悟を召喚してしまう。

 

・・・また悟の挟み撃ちだ。

 

「・・・お前・・・俺は条件をのんだ。真実を言わないってこと・・・ないよな?その時は・・・わかってるよな?」

 

・・・ほらほらほら!!

 

間違いなく悟が来る!!

 

・・・嘘の真実を伝えよう。

 

もしかするとどうにかなるかも。

 

「・・・そんなことないだろうが、もし・・・嘘ついてこの場をごまかそうとする。俺が嘘に気付いた時・・・知らないよ?」

 

・・・こいつ心が読めるのか!?

 

バレたら間違いなく・・・悟フルコースだな。

 

「嘘が俺にバレたら・・・フルコースだな。」

 

・・・ほらほらほら!!

 

やっぱフルコースだ!!

 

「弾どうした?お前冷や汗すごいぞ?」

 

・・・どうしよう。

 

絶体絶命だ。

 

どうする・・・俺。