回遊の人生楽笑ブログ

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甲斐くんと林山、たまに戸田。誕生編 12

才能

 

コンビニのおにぎりを食べながら戸田は帰っていった。

 

「圧倒的な負けだね。林山。」

 

笑いをこらえながら話しかけてくる甲斐くん。

 

「なぁ、最後の嘘は甲斐くん知ってた?」

 

「いや、きっと戸田のアドリブだろ?あいつやるときはやるんだな。」

 

「そうか。・・・なぁ大丈夫だよなぁ?本当に嘘だったんだよなぁ?」

 

「別に本当だったとしても俺は楽しそうだからいいけどな。」

 

「お前と戸田が長時間一緒にいるなんて考えたくないわ・・・まさにあれだな・・・ヘルだな。」

 

「・・・ヘル?カオスってことか?」

 

「どっちも同じ意味だろ?」

 

「そうかもしれんが・・・ちょっとダサくね?」

 

続けて話す甲斐くん。

 

「ヘルとカオス選ぶなら・・・カオスじゃね?」

 

「そこはどっちでもいいだろ?」

 

「いやいや・・・普通の人はカオスじゃね?」

 

「今そこじゃねぇんだよ。」

 

「いやいや・・・そこじゃね?」

 

・・・じゃね?って言いたいだけなのか?

 

「林山の英単語センス・・・ダサくね?」

 

「・・・言っておくが俺英語の成績だけはよかったんだ。そんなダサいなんて・・・。」

 

「その話関係なくね?」

 

「そんなことより戸田だろ!?」

 

「そんなことより英単語センスだろ!!なぁ林山・・・お前が1番かっこいいと思う英単語言ってみて。」

 

・・・

 

・・・

 

・・・!!

 

「ファイナル!!」

 

「・・・あ、うん。」

 

初めて見た。

 

引いてる甲斐くん。

 

「ちょ、ちょっと待て!!嘘だよ!!」

 

「・・・だよなぁ!!よかったぁ!!俺本気で友達やめようかと思ったわ。」

 

マジで?

 

そんなにおかしいか?

 

俺の英単語センス・・・。

 

「じゃあ改めて聞くよ。1番かっこいい英単語は?」

 

・・・

 

・・・!!

 

「ミッション!!」

 

「・・・あ、あぁ。」

 

何が正解なんだよ!!誰か教えてくれ。

 

「多分・・・負けて頭おかしくなったんだろうな。今日はゆっくりお休み。」

 

甲斐くんの優しい言葉が胸に響く。

 

・・・そんなにダサいか?