回遊の人生楽笑ブログ

クスクス笑って頂ければ幸いです。

甲斐くんと林山、たまに戸田。誕生編 13

将来の夢

 

「林山ぁ、いつ見てもお前はベビーフェイスだな。」

 

もう説明いらないかな。

 

突拍子もないことを言うこの男甲斐くん。

 

「35年生きてきたけど初めて知った事実だわ。」

 

「俺なぁ、最近小学校の卒業文集見たんだ。」

 

・・・無視ですか?

 

「懐かしかったぁ。将来の夢とか書いてたんだぜ?」

 

「まぁ・・・そんなもんだよな。俺も書いてたと思うよ。」

 

小魚を三枚におろしながら甲斐くん話を続ける。

 

「俺なぁ、将来の夢何書いてたと思う?」

 

「うーん・・・分かんね。」

 

「正解は・・・花屋さん。」

 

可愛いなぁ・・・うん。

 

小さい頃から甲斐くんは変わってないんだね。

 

「なぜだろう・・・花が可哀そう。」

 

「あれ?林山知らなかった?俺花言葉結構知ってるんだぜ?」

 

ほぉ・・・。

 

「例えば何だよ?」

 

「向日葵は・・・元気一杯。」

 

なるほどね。

 

「桜は・・・思いを伝えたい。」

 

・・・

 

「薔薇は・・・熱い愛。あと、紫陽花は・・・なんとかなる。」

 

「・・・嘘だろ?適当に言ってるだけだろ?」

 

「そうだよ。」

 

「そうだよって・・・。」

 

「何?なにか問題でも?」

 

「いや・・・特に問題ないけど。」

 

「だったらいいよね?」

 

何でこんな高圧的なんだよ・・・。

 

「そういうお前は将来の夢何書いたんだ?」

 

「俺か?確か・・・料理人かな。今も昔も変わってないんだよ。」

 

「林山ぁ・・・だったら魚・・・お前がおろせよぉ。」

 

俺林山35歳。

 

生臭くなるから魚おろすの嫌いです。

 

「魚だけはだめなんだよ。」

 

「魚おろしたくない料理人っているかぁ?」

 

「うるせぇよ。」

 

魚をおろし終えた甲斐くん。

 

俺に洗ってない手を向ける・・・

 

くっせっ!!