飲食業の未来について その1
将来的に飲食業はどうなっていくのだろうか?
よく耳にするのがロボット(AI)によって料理、商品が作られ、提供されるため、人間は必要なくなるといった考え方だ。
結論からいうとこの考えはあながち間違いではないと思う。
なぜそう思うのか?
これから2つの事例をあげる。
その1:テイクアウト利用で起こる商品の入れ間違い、入れ忘れ問題の解決
ファーストフード店でテイクアウトをする際、誰かしら1回は経験したことがあると思われる商品の入れ忘れ問題。
これは単純に人間が完成した商品を目で確認し、手で入れる作業が間違っていたことにより起こる問題である。
箸の入れ忘れ、ソース類の入れ忘れなどによりクレームとしてお店に電話を入れた方もいるであろう。
このような、商品の入れ間違い、入れ忘れがロボットによってほぼ0になるとしたら・・・お客さん側も店側も大喜びだ。
1度ロボットを導入し、メンテナンスを行っていけば長い目で見ると非常に良いコスパにもつながる。
その2:病院、学校で配給される給食などのアレルギー問題
昔病院給食で働いていたことがあるが、常食、糖尿食など様々な献立、しかもアレルギーにより排除しなければいけない原材料など1人1人の献立に注意しながら料理を作る、もしくは配膳する仕事だ。
これらをロボット(AI)にしてもらうことにより、人間よりも正確にそれぞれの病人にそれぞれの献立で作った給食を提供することができるであろう。
これら2つの事例で共通していることとして仕分け、分別、点検などの作業は断然人間よりロボットが優れているということだ。
どんなに優秀な人間でもこの点は間違いなくロボット(AI)に負ける。
このような作業は今後人間よりもロボット(AI)が増えていくことは間違いない。
むしろ増えたほうが素晴らしいくらいだ。
それともう1点ロボット(AI)が優れている点として学習能力がある。
料理人と言われる人たちは基本的に誰かに料理の作り方、素材の仕込み方などを教わり、メモなどに記憶できるように書き止め、何度か実践し、失敗しながら覚えていく。
忘れたらまたメモを確認し、作業を行い・・・何度もこれを繰り返し、ある程度すると何も見ることなく体が勝手に作業できるようになっていく。
そういった流れが基本的だ。
もしこのような料理の作り方、素材の仕込み方をロボット(AI)に教えるとどうなるか?
容易に想像がつくのではないだろうか。
これもやはりロボット(AI)のほうが優れていると言えるだろう。
以上のことから飲食業にロボット(AI)が導入されることにより、多大な良い影響を及ぼすことは間違いないだろう。
はるかに人間より優れた仕事を行ってくれる。
しかし、やはり人間のほうが効果を発揮する仕事もある。
それが接客サービスだ。
この仕事は人間の気持ち、気配りが重要視されている。
人間の温もり、感情を感じ取れるような仕事だ。
その他にも新メニューの開発なども人間が行ったほうが良いと思われる。
この2つの仕事に共通する点として『考える』ということが重要視される。
サービスを受ける人、料理を食べる人のことを頭で感じ取り、よりよいものを提供する。
そのために自分はお客さんのために何をすべきか、料理を食べてもらう人たちにどのような見た目、食感、味を残すか。
このようなことを考えて行う仕事はやはり人間が向いていると思われる。
分別、仕分け、仕込みなど体を動かして行う『作業』的な仕事はロボット(AI)に。
接客、メニュー開発など頭と心を動かして行う『創造』的な仕事は人間に。
このように分けて行うことが今後の飲食業の基本的な構造になっていくのではないかと考えている。